<出会い系>「サクラ」は男 千葉県警摘発、被害66億円



◇同性だから「好み理解」、女より稼ぐ

 会員制の「出会い系サイト」を装って男性たちからサービス料をだまし取っていた運営会社を千葉県警が摘発したところ、男の「サクラ」が女性になりすましてせっせとメールを送っていたことが分かった。サイトの会員は全国で270万人に上り、被害は総額66億円。サクラ23人中、男は17人。女の一人は「男のサクラの方が男心が分かるようで、だますのがうまかった」と供述したという。【円谷美晶】

 県警サイバー犯罪対策課が摘発したのは東京都豊島区の「フライヤーズスクエア」。詐欺などの容疑で社長の三浦哲雄被告(43)ら15人を逮捕、サクラ23人も書類送検した。

 サクラをしていた男17人は20~30代。3人は5年以上続けていた。「職場」は42台のパソコンが並んだ台東区のマンションの一室だった。

 「付き合って」「不倫しませんか」「近いうちに会いましょう」。「登録無料」のサイトで会員登録した男性に、サクラは女性会員と偽ってメールを送る。男性が気に入った女性とサイトを通じて連絡を取るには1回250円、サイトを通さずに連絡を取るため電話番号やメールアドレスを知るには1万円かかる。コンビニで購入した電子マネーで料金を支払うと、サービスを利用できる。だが、会う約束をしても、サクラは「急用ができた」などとのらりくらり。女性に会えないまま、金額だけがかさんでいく。

 バイト料はメール1通につき2円などの歩合制といい、サクラは会員をひきつける文面を工夫する。女のサクラを上回る月30万円以上を稼ぐ男もいたといい、ある女は「私より男の方が男の気持ちが分かるみたい」と供述したという。

 この事件では、簡単にメールを送れる独自システムを使っていた。システムには、ボタン一つでひな型の文章に相手の名前を書き込んで送信できる機能のほか、過去の会話を見たりできる機能もあるという。このシステムは38社73サイトに提供されており、今も悪用されているとみられる。

 クレームもあったが、会社名を変更したり、返金したり巧妙に対応し、10年間の売り上げは約66億円に達した。会員は270万人いたが、女性会員はたった1人だった。最多の被害額は神奈川県内の男性(59)の1358万円。だまされた男性たちは「もし男だと分かっていたら……」とショックを受けていたという。

≪引用元:毎日新聞≫
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151003-00000011-mai-soci





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